やまおく 法事作法所作を凛とする。

なぜ宗派があるのですか?

宗派とは

日本には、数知れない種類の宗派があります。基本的に、宗派は、法相宗、律宗、華厳宗、真言宗、天台宗、日蓮宗、浄土宗、浄土真宗、融通念仏宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の13の宗派が元となり広がったものです。

各宗派では、それぞれ価値観や経典などところどころに違いがあります。それらの違いは、葬儀などにも色濃く見受けられます。自分の家系は、どの宗派に属していて、どの宗派の葬儀を行うべきかを把握しておくことをおすすめします。13の宗派を簡単にご説明します。

 

奈良仏教系である、法相宗、律宗、華厳宗

法相宗:本山は興福寺、開祖は審祥ら。「唯識三年倶舎八年」という難しい思想を持ち、自分自身の心を深く究明し、長い時間をかけ修業を重ね成仏すると考えられています。

律宗:本山は唐招提寺、開祖は道昭。経・律・論の中で、律を中心とする考え方。戒・定・慧の三学でも、自己規制の意味を持つ戒に集約され、集団を重んじています。

華厳宗:本山は東大寺、開祖は鑑真。一と多を同じものとしてとらえ、相反するものを一つに統括しようとする考えを持つ。哲学的で宇宙的な思想が強いです。

密教系である、真言宗、天台宗

真言宗:本山は比叡山延暦寺、開祖は最澄。大日如来が全ての根本で、大日如来を中心にして沢山の仏さまが描かれた「曼荼羅」に基づく思想を持っています。

天台宗:本山は比叡山延暦寺、開祖は最澄。天台宗は、他の宗派との違いが少なく幅広い考え方を持つ宗派。円・密・禅・戒などどれも大切にしています。

法華系である、日蓮宗

日蓮宗:本山は見延山久遠寺、開祖は日蓮。鎌倉時代に生まれ、江戸時代まで法華宗や日蓮法華宗といっていました。南無妙法蓮華経を唱えることで救われるという思想を持ちます。

 

浄土系である、浄土宗、浄土真宗、融通念仏宗、時宗

浄土宗:本山は華頂山知恩院、開祖は法然。念仏を唱えることで極楽往生すると考えられています。極楽往生の後、極楽浄土で修行することで成仏するという考えを持ちます。

浄土真宗:本山は西本願寺、開祖は親鸞。人が求めなくても、仏が救ってくださるという考え方。南無阿弥陀仏と唱え続けることで救われるといわれている思想を持ちます。

融通念仏宗:本山は大念仏寺で、開祖は良忍。毎日百遍の念仏を唱えることが修行の根幹。華厳宗と考え方が似ていて、一と多はつながり融通しあうという考えがあります。

時宗:本山は藤沢山清浄光寺で、開祖は一遍。ただ心のままに、南無阿弥陀仏念仏を唱えることを説いています。日々の生活の中で一瞬一瞬を臨終と同じであると考えられています。

禅系である、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗

臨済宗:本山は円覚寺で、開祖は栄西。教典や教えではなく、相手の心に直接働きかけその本質を悟らせることを基本としている。さまざまな仏様や神様を祀るのが特徴的です。

曹洞宗:本山は吉祥山永平寺で、開祖は道元。坐禅を修行の基本として考えている。悟ろうとする打算的な心をなくし修行をすることによって悟りを得られると考えられている。

黄檗宗:本山は黄檗山萬福寺で、開祖は隠元。修業形態は、臨済宗と同様に行われ、柔軟な考え方を持ちます。教典は特に定めがなく、陀羅尼や阿弥陀経も読んでいます。

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